オフィス(事務所)の引越しが決まるとビジネスホン(電話)も引越しになります。
ビジネスホンの引越しは電話工事会社が行いますが、引越し先に電話機を持っていけばすぐ使えると思っている方が多いようです。
実はビジネスホンの引越しは、使っている電話機、主装置、電話回線、電話回線の移設手続き、引越し先の電話回線のインフラ状況など、確認することが多くあり簡単に引越しができないのです。
少なくとも引越し先の電話回線の開通には、申込んでから3週間~1カ月かかりますので、遅くとも1ヶ月以上前には私たちのような電話工事会社に相談の連絡をしてください。
また、同時にインターネットの回線や、それに伴うネット環境を整える必要もありますので、ビジネスホンの引越しにおいて電話工事会社に相談する前に、知っておいた方が良いことをまとめてみましたので参考にしてください。
まずは現状確認
電話機の確認
押しなべてビジネスホンはあまり壊れないので、長く使っていることが多いようです。5年くらいはまだまだ新しいほうで10~20年使われているビジネスホンなんていうのは当たり前のようです。
そのくらい古いと、引越しを機に電話を増やしたいと思っても、電話機自体がもう販売されていないので増やすことが出来ないことがあります。また、買って間もないビジネスホンでもビジネスホンの主装置にはつなぐことできる電話機の数が決まっていますので、増やすことが出来ないこともあります。
現在使われている電話機の台数も確認しましょう。忘れがちなのが、倉庫、応接室につながっている電話機です。普段全く使用していないので忘れていることがありますので確認しましょう。引越しで電話の台数を増やさなければと思っていた場合、使ってない電話機があれば、増やす必要が無くなりますので一度ご確認ください。
電話回線の確認
電話回線は大きくわけて3つあります。アナログ回線、ISDN、光回線の3つです。
どの電話回線を利用していても普段のビジネスホン利用においては見た目は変わりませんので、ご存じない方多いようです。
電話回線も引越し先(例えば複合施設等)によっては回線が変わることがあります。引越し先で回線が変わった場合、電話機が対応できない場合がございますので事前の確認はとても大切です。
また、社歴の長い企業様ですと通常のビジネスホンとは別にアナログ回線を1回線だけ利用されていることや、防犯設備のために複数回線を利用されていることがございますのでご確認ください。
もし、自社でどのような回線を使用しているかよく解らない場合は、確認方法は簡単です。電話回線業者からの請求明細書に書いていますので確認してください。
請求明細書をみても、もしよく解らない場合は電話工事会社にそのまま見せてください。
電話回線を利用しているその他の機器の確認
代表的なのはFAXです。企業ではFAX単体というよりも複合機という場合が多いでしょう。また防犯設備機器(セコム、アルソック)業者と契約している場合は電話回線が利用されていることが多いのでご確認ください。他には、消防設備に電話回線が利用されていることがあります。
ここでは、具体的につながっているかどうかは確認する必要はなく、そのような機器が事務所にあるなら回線を利用している可能性があることを把握するだけで大丈夫です。実際につながっているかどうかは、電話工事業者が確認します。あくまで、事前に話を電話工事業者に伝えておくことで、話が滞りなく進むからです。
社内ネット環境の確認
電話とインターネットは一心同体と言っていいほど、物理的なところで繋がっています。電話工事会社によっては社内ネットワークの引越しを請け負うところもありますので、一緒に相談することをおすすめします。
その場合は社内のネットワークにつながっているPCの台数の確認は必須となります。
引越し後のイメージ
引越しされる企業様の規模にもよりますが、多くの場合引越し前に引越し先での電話の配線は終わらせておきます。ネットワークの引越しを同時に受けた場合も同様にLANケーブルの配線も引越し前に終わらせています。
引越し当日は、主だった荷物が配置された後、電話機等の機器の接続作業と設定を行うからです。理由としては荷物の搬入時には配線作業ができないことと、デスク等が配置された後では配線に時間がかかる為です。過去にどうしても引越し先の都合で、荷物などの引越しの後、配線作業を行うこともございますが、その場合作業は深夜に及びコストがかかることになりかねませんので注意が必要です。もちろん普通の電話工事会社であれば、そのあたりの実運用の話はいたしますので、ここでは頭の片隅に置いておいていただければ大丈夫です。
引っ越し先のオフィスレイアウトを作りましょう
このように電話の引越しは、オフィスの荷物より先に配線を行いますので、引越し先のオフィスのどこで電話を使用するかがわからないと配線できませんので簡単なレイアウト(平面図)を事前に準備をしておくと、工事会社との話が進めやすくなります。
平面図を作っておくことで、電話の台数なども確認できます。この引越し先のレイアウトを作っておかなかったので引越し当日、電話の台数が足りないなんてことがよく起こります。ありえないと思うかもしれませんが、事例としては良く起こることですので、レイアウト(平面図)は面倒がらず作っておきましょう。
また、平面図を作ることで、電話の台数を増やすことや、ネット環境の改善(例えばWifiの環境の構築)なども検討できますので是非作ってみてください。
まとめ
ここに書いてあることは、電話工事会社の打合せで必ず話として出ることです。従って全く気にしなくても大丈夫なことではあります。ただ、事前に確認しておくことで、余計な現場調査費のコストを抑えることにもつながりますので、参考にしてください。